企業秘密の保護

今日、企業経営にとって情報は極めて重要な財産になっています。不正の手段により営業秘密を取得する行為や、不正に取得された営業秘密を使用・開示する行為は不正競争防止法により規制されますが、一旦流出した情報を取り戻すことは困難であることから、社内において物理的にも規則上においても秘密遺漏対策を実施することが大切になります。

社内における秘密遺漏対策の手順として、①情報の洗い出しと把握、②秘密情報とその管理方法の指定、③秘密情報に応じた遺漏対策の3つのステップを経ることが有用です。

③秘密情報に応じた遺漏対策の視点としては、a秘密情報にアクセスできる人を限定する接近の制御、b秘密情報の持ち出しの困難化、c秘密情報の持ち出しを見える化する視認性の確保、d秘密情報に対する認識向上、e信頼関係の維持・向上が挙げられます。

企業の信用維持の点からも秘密保持は重要であることから、これらの視点を活かして秘密漏洩対策を行うことが求められます。