会社法が一部改正されました

会社法の一部を改正する法律(令和元年法律第70号)が、令和3年3月1日から施行されました。(株主総会資料の電子提供制度の創設及び会社の支店の所在地における登記の廃止については、令和4年中の施行を予定しています。)

今回の法改正の主な内容として、①株主総会資料の電子提供制度の創設、②取締役の報酬に関する規律の見直し、③社外取締役の活用に関する規律の整備等が挙げられます。

① 株主総会資料の電子提供制度の創設は、株主総会資料を自社のホームページ等のウエブサイトに掲載し、株主に対しウエブサイトのアドレス等を通知することによって、株主総会資料を提供することができる制度です。株主総会資料のウエブサイトへの掲載を開始する日については、株主総会の日の3週間前の日又は召集の通知を発した日のいずれか早い日とされています。これにより、会社は印刷や郵送に関する費用を低減することができるとともに、紙媒体の制約がないことから、充実した内容の株主総会資料を提供することができるものと期待されています。

② 取締役の報酬に関する規律について、従来から定款や株主総会において個々の取締役ごとの報酬まで定める必要はなく、取締役全員に対する総額等のみを定め、各取締役に対する具体的配分は、取締役の協議等に委ねてもよいとされていますが、今回の改正で、上場会社の取締役会は、定款の定めや株主総会の決議により取締役の個別の報酬等の内容が具体的に定められない場合には、その内容についての決定方針を定めなければならないこととされました。

③ 社外取締役の活用について、会社と取締役の利益が相反する状況にあるとき等に、取締役会の決議によって、会社の業務執行を社外取締役に委託できることとしています。また、上場会社等に社外取締役を置くことが義務付けられました。

今回の改正は、コーポレートガバナンスを強化する側面と、企業の業務執行の効率化を図る側面の両方が含まれる内容になっています。企業としても今回の法改正に的確に対応し、今後の競争力強化につなげていくことが求められます。