弁理士の日

7月1日は弁理士の日でした。

なぜ7月1日が弁理士の日かといいますと,明治32年(1899)年7月1日,弁理士法の前身である「特許代理業者登録規則」が施行されました。日本弁理士会では,その施行日である7月1日を「弁理士の日」に制定しています。

ちなみに7月1日は節目になりやすい日のようで弁理士の日以外に更生保護の日,建築士の日,郵便番号記念日,東海道本線全通記念日,山形新幹線開業記念日,名神高速道路全通記念日,函館港開港記念日などに指定されています。なお,弁護士の日は存在しないようです(私が知らないだけかもしれません)

そもそも弁理士というのは何をする仕事かといいますと発明者・創作者・企業家の努力の結晶である「知的財産」。この知的財産の創造から保護,活用までをトータルしてサポートするのが,知的財産に関する専門家である弁理士です。特許や商標などの出願業務以外に,営業秘密の管理やブランド戦略のコンサルティング業務なども行っています。

弁理士の数は現在約11000人。このうち北陸には133名の弁理士が所属しています。ただ弁理士は主たる事務所と従たる事務所として複数の事務所に所属することができるので,主たる事務所として北陸に所属しているのは80名です。実は弁理士会の場合北陸には石川富山福井のほか新潟が含まれます。当事務所のある石川県には18人の弁理士が主たる事務所として登録していることになります。このうちいわゆるインハウス,企業や大学などに所属している弁理士を除くと14人が県内の特許事務所に拠点を置く弁理士ということになります。なお女性弁理士は残念ながら私だけです。金沢弁護士会所属の弁護士が現在170名以上おりますので弁護士と比べてもおよそ10分の1の人数で石川県内の企業の知的財産権の保護を担っているということになります。

弁護士にあったことがないという人も沢山おられますが,弁理士の場合は弁護士以上になかなか会ったことがある人が少ないのでそもそも「弁理士って何の仕事?」と言われることが多くなります。主な顧客が企業であり個人のお客様に接する機会が少ないのも原因かもしれません。

弁理士の日をきっかけにぜひ弁理士の仕事を知っていただきたいものです。