入試と著作権
今週末は大学入試の入り口である共通テストが実施されます。全国の受験生・受験生の家族の方は、天候も気にしつつ準備をしておられることと思います。なぜか共通テスト(以前はセンター試験、その前は共通一次)の週末は大雪になる場合が多いので、不安がいっぱいですね。
さて、入学試験問題には小説や随筆などの一部を挙げて問題が作成されていますが、著作権者の許可をとっているのでしょうか。
本来、第三者の著作物を利用する際には第三者の許諾が原則として必要です。しかし、入学試験や入社試験は人生を左右する一大事です。事前の問題が漏れると大変ですよね。
このため試験問題については秘匿性が高いものとして事前に著作権者の承諾は不要となっています。著作権法36条では、「1 公表された著作物については、入学試験その他人の学識技能に関する試験又は検定の目的上必要と認められる限度において、当該試験又は検定の問題として複製し、又は公衆送信(放送又は有線放送を除き、自動公衆送信の場合にあつては送信可能化を含む。次項において同じ。)を行うことができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びに当該公衆送信の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。2 営利を目的として前項の複製又は公衆送信を行う者は、通常の使用料の額に相当する額の補償金を著作権者に支払わなければならない。」と定めています。この条文により、ペーパーテストのみでなくインターネットを使っての試験も適用されます。営利を目的とする場合も、同じように事前の許諾は不要ですが補償金の支払いが必要です。もちろん、条文にあるとおり、「目的上必要と認められる限度」での利用に限られますので、問題を解くための必要最小限度の利用に限られます。
なお問題が虫食いになったり並べ替えしている場合もありますがこちらは著作権法20条で出題のための改変を認めています。
全国の受験生の皆さん、頑張って夢を現実にしてください。応援しています。

