時計の立体商標
「G-SHOCK」の初号機の形状が立体商標として登録になったそうです。腕時計の形状そのものが立体商標登録されるのは国内時計メーカーとしては初だそうです。本体部分の八角形の枠やベルト部分の独特のデザインに識別力を認められたようです。
立体商標というのは立体的な形状について商品やサービスを識別する機能があるものととして商標登録を認めるものです。ほかの商標と同様10年間権利を維持し,更新登録が可能です。①識別力があること②不可欠な形状でないことが登録要件です。不二家のキャラクターの「ペコちゃん」や明治の「たけのこの里」などが登録になっています。面白いところでは,早稲田大学の大隈重信像も登録になっています。16類 紙類,印刷物,書画,写真,写真立て,文房具類,41類 技芸・スポーツ又は知識の教授,図書及び記録の供覧,美術品の展示,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,放送番組の制作,運動施設の提供,映写機及びその付属品の貸与,映写フィルムの貸与,図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与で権利を取得していますね。
「G-SHOCK」の商標権は検索システムで見ると,14類腕時計で権利取得されていますが,一旦商標法3条1項3号(品質等表示)で拒絶査定になっており,拒絶査定不服審判で拒絶査定を覆して登録になっています。
立体商標は,意匠権と異なり,更新登録が可能なので権利としては半永久的に保護されます。登録のハードルが低いわけではありませんが,保護したい立体的形状があるのであれば権利取得を検討する価値はあると思われます。