株主総会資料の電子提供制度

令和元年12月4日に成立した「会社法の一部を改正する法律」のうち、株主総会資料の電子提供制度に関する施行日が令和4年9月1日と定められました。

株主総会資料の電子提供制度は、株主の個別の承諾を得なくとも、株主総会参考書類、議決権行使書面、事業報告および(連結)計算書類を自社のウェブサイトに掲載する方法により、これらの書類を適法に株主に提供したものとする制度です(会社法325条の2以下)。
株主に対するアクセス通知は、株主総会の日の2週間前までに行う必要があります。

対象となる会社について、上場会社(振替株式の発行会社)においては、電子提供制度の利用が必須となます。非公開会社であっても電子提供制度を利用することは可能です。いずれの場合であっても定款に定めを置く必要があります。
株主は基準日までに書面交付請求をすることで、書面の交付を受けることも可能です。

電子提供制度においては、株主総会資料をインターネット経由で提供することで、今までかかっていた資料の作成・発送の時間を短縮し、費用を節約することができます。早期に株主に対して情報提供することが可能となり、株主が議案を検討するための時間を確保できることが期待されます。