自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン

台風の季節です。

石川県も先日の大雨の被害に続き台風の被害も心配です。

自然災害により被災した場合,住宅ローン等の借り入れをしている方がもともとの債務をかかえたままでは再スタートが難しいことが考えられます。

このような方のために「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」が存在します。このガイドラインは,自然災害の影響を受けたことによって,住宅ローン,住宅のリフォームローンや事業性ローン等の既往債務を弁済できなくなった個人の債務者であって,破産手続等の法的倒産手続の要件に該当することになった債務者について,このような法的倒産手続によらずに,債権者と債務者の合意にもとづき,債務整理を行う際の準則として取りまとめられたものです。

対象となるのは,自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン研究会が設置された平成27年9月以降に災害救助法の適用を受けた自然災害で,令和4年では福島県沖を震源とする地震(令和4年3月16日),大雨による災害(令和4年7月16日,同8月3日)が災害救助法が適用されています。

このガイドラインを利用することにより,被災者生活再建支援金や災害弔慰金等の法的差押禁止財産に加え義援金も差押え禁止となります。

なお,新型コロナウイルス感染症もガイドラインの適用対象となっています。

関心のある方は最寄りの弁護士会などにご相談ください。