落ちている栗や銀杏はだれのもの？

秋ですね。キンモクセイの香りが街に漂う季節になりました。

秋といえば、栗、マツタケ、さんま、おいしいものがいっぱいです。

さて、この季節、公園や道路に栗やギンナンが落ちていることがあります。さてこれは持ち帰っていいのでしょうか・・・

民法89条1項には「天然果実は、その元物から分離する時に、これを収取する権利を有する者に帰属する。」とあります。要するに、天然果実（栗やギンナン）を取る権利のある人つまりほとんどの場合所有者がその権利を有する者になりますね。

そうすると、たとえば人の畑や庭の木から落ちた栗やギンナンを勝手に持ち帰ると窃盗罪（刑法２３５条）が成立する可能性があります。道に落ちていたとしても、占有離脱物横領罪（刑法２５４条）成立の可能性があります。

つまり、落ちているからといって勝手に栗やギンナンを持ち帰ってはいけないということです。

我が家の所有地の山にある柿や春の蕗を目がとどかないことをいいことに、許可なく持ち帰る人がいます。こちらは落ちてもいないものを勝手に持って行っているので間違いなく窃盗罪になります。

丹精込めて育てたものを勝手に持って行って食べてもおいしく感じられないと思いますよ。