スクイーズアウト
スクイーズアウトとは、少数株主から株式を強制的に買い取り、株主全体の合意形成をしやすくする手法をいいます。スクイーズアウトによって、少数株主を排除して大株主のグループに株式を集約することで、会社の重要な意思決定にあたって必要な株主総会決議を迅速に行うことができるようになります。
スクイーズアウトの手段として、平成26年の会社法改正までは、発行済株式が例えば100株あった場合に、10株を1つの株式に併合することで、会社の発行済株式総数は10株となり、1株未満の株式を有することになる端株株主から、会社が端株を買い取ることによって、少数株主を排除するものです。
平成26年会社法改正によって新設された特別支配株主による株式等売渡請求制度によれば、対象会社の発行済株式の90%以上を保有している特別支配株主は、株式の取得日、買取代金の額等を決めて、会社に株式売渡し請求をすることを通知した上で、会社の承認を得て、会社が少数株主に対し、特別支配株主から売渡請求がされ、会社が承認したことを通知することにより、株式が少数株主から特別支配株主に移転するものです。
特別支配株主による株式等売渡請求制度によれば、少数株主の同意がなくても強制的に株式を買い取ることができ、株主総会決議についても必要ないことなど、手続が容易になっています。