ペットの同行避難と同伴避難
令和6年能登半島地震では多くの方が被災されています。災害関連しや二次災害を防ぐ取り組みが急務ですが,被災された方のペットの安全も気になるところです。
地震以来行方不明のペットを探す飼い主さんの悲しい思いを伝えた記事や,被災ペットの一時預かり先の広報など,ペットに関する情報も数多くみられます。今回の地震ではペットとともに避難所生活を送っている例も報道されています。ペットは家族の一員ですので,被災した場合においていくことができない,ペットと一緒でなければ避難は考えられない,とする飼い主さんも当然おられると思います。
阪神淡路大震災や東日本大震災では飼い主がペットを連れて避難所に入ることを断られた例が相次ぎやむをえず自宅で避難生活を送りペットと共に命を落とした例もあったそうです。
このような事態を受け,国は2013年に「同行避難」を推奨する「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」を策定しています。
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2506.html
同行避難とは,災害発生時に飼い主がペットを同行し指定緊急避難場所まで避難することを指します。ペットと共に非難する行動を指し,避難所において飼い主がペットと同室で生活することを指すものにはなりません。一方,「同伴避難」は被災者が避難所でペットを飼養管理することを指します。ただいずれも同室で飼養管理することまでを指すものではありません。避難所の状態により別室でのケージ内での飼養なども想定されます。緊急の場合であり,避難した方の中には動物に対するアレルギーをお持ちの方もおられる場合もあるので,同室で生活したい,という希望が必ずしも通るものではないかもしれません。
平成28年の熊本地震では,熊本地震ペット救護本部が立ち上げられ,ペットの一時預かりや譲渡などの支援が行われています。今回の令和6年能登半島地震でも,ペットの安全確保のための様々な取り組みが展開されています。
ただ,災害時の対応は飼い主による「自助」が基本です。
我が家でも,2匹の猫の安全確保のため非常用のケージやハーネスなどは購入していましたが今回の地震で,とっさにどこにあったか不明で慌てました。また,ペットフードや猫砂などの備蓄も不十分でした。地震発生以来,2匹の猫たちも不安でいっぱいのようで夜余震のたびに驚いて私のそばにくっついてきます。
大切な家族であるペットの安全が非常時においても確保されるよう日頃からの備えが必要となりますね。その一方で,自分だけではペットを守り切れないときには周囲にためらわずに助けを求めることもペットの安全確保のためには大切なことですね。