資本金

近年のコロナ禍を受け、上場企業においても、資本金を減額する「減資」に踏み切る企業が増えています。

資本金は、株式会社において、会社債権者保護のため、株主の出資を一定金額以上会社財産として保有させる仕組みで、貸借対照表上の純資産の額が資本金・資本準備金等の総額を上回る場合でなければ、会社は株主に対し配当等を行うことができません。

従来は、株式会社では最低1000万円の資本金が必要でしたが、平成17年制定の会社法により、最低資本金制度は廃止され、資本金は1円から株式会社を設立することができるようになりました。

法人税法上は、資本金1億円以下の以上は中小企業とされ、中小企業基本法上は、業種によって資本金と従業員数による中小企業の定義があり、それぞれ中小企業のメリットがあります。

反面、原資においては債権者保護手続が必要とされ、また資本金の額は登記事項として公表されており、会社の信用にも影響を及ぼすため、それらとのバランスも考える必要があります。