いしり・いしるが地理的表示として登録

今週,農林水産省が石川県のいしり・いしるを地理的表示として登録したというニュースがありました。令和6年能登半島地震で混乱の中にある能登半島にとってうれしいニュースです。

いしる・いしりは,能登で古くからつくられている魚醤です。能登で水揚げされた魚介類を塩漬けにして,発酵と熟成を進めることによって,液体状の調味料ができます。これがいしるです。。いしるは,いしりなどの別名もあります。能登半島のいしる・いしりは秋田のしょっつる,四国のいかなごと並ぶ日本三大魚醤の一つと言われています。食べ方としては,煮物や刺身のつけ汁,医師理鍋といった鍋物に使います。令和5年3月には「能登のいしる・いしり製造技術」が国指定無形民俗文化財に登録されています。

今回登録となった地理的表示はGIともいい,その地域ならではの自然的,人文的,社会的な要因・環境の中で育まれてきた品質,社会的評価等を有する農林水産物・食品の名称を,その地域における知的財産として保護するものです。今回,いしる・いしりと同時に登録になったのは,沖縄県の中城島にんじん,鹿児島県の種子島レザーリーフファン,宮城県の仙台せり,滋賀県の水口かんぴょう,熊本県のやまえ栗,山口県の長州黒かしわでした。石川県内では,加賀丸いも,能登志賀ころ柿について3例目の登録となりました。

今回の登録が,これから生活再建・復興の道を歩む能登の方たちの励みとなってくれることを期待しています。