おわら風の盆

9月1日から富山県の八尾でおわら風の盆が始まりました。風の盆は毎年9月1日から3日まで行われる祭りです。編笠を目深にかぶった男女が哀愁ある胡弓や三味線,越中おわら節に合わせて町流しを行います。

八尾は私のふるさとなので幼いころはまだそれほど有名な祭りではなく毎年風の盆に出かけ哀愁あるおわら節を聞きながら露店巡りを楽しんでいました。

今では全国的に有名な祭りになり,コロナ禍明けの今年は金土日と曜日煮も恵まれたそうで初日は6万人が訪れたとのことです。八尾の中でも祭りが行われるのは鏡町や諏訪町など旧町と呼ばれる地域で人口は2000人ほどですので混雑ぶりがご理解いただけるかと思います。

さてこの風の盆で商標を検索しますと現在12件ほどの登録がありました。

30類菓子,パンや33類日本酒のほか一般社団法人富山県民謡越中おわら保存会が16類新聞,雑誌,定期刊行物,41類技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),放送番組の制作における演出で取得していました(商標第4964386号)。

八尾は平成の大合併により富山市になりました。多くの観光客が風の盆には訪れてくださいますが,祭りを開催する旧町のみなさんは町流しに来客の接待で忙しく八尾町自体に観光客のお金が落ちる場面が多くはないようです。

知財管理をきちんとすることでブランドを守り正当な対価をいただくことで祭りを守っていく一助になればいいのに,と金沢の地から願っている次第です。

(写真協力 富山市観光協会)